住宅写真を撮るときのレンズの性能

住宅写真を撮るときのレンズの性能

住宅写真を撮るときのレンズの選び方。

建築写真撮影専門のfusephoto.netです。
建築写真で、主に住宅を撮影する時のレンズはどういうものが良いでしょうか?
簡単に言うと、解像力が高くて歪みの少ない広角レンズが良いです。具体的には、、、

わたしの場合は、ニコンの14mm〜24mmとシグマの35mmを使うことが多いです。
もちろんフルサイズフォーマットです。ニコンのAF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED
と言うレンズは超広角ズームレンズで、とても性能が良くて信頼性があります。

画質を考えるとどうしても単焦点レンズの方が性能が高いと言われますが、このレンズは
例外です。ズームレンズでありながら単焦点レンズを凌ぐ性能を実現しています。他のメーカーからも未だに同様のスペックを持つレンズが出てきません。
ニコンの一眼レフ機でフルサイズ用の広角レンズを選ぶなら、これ以上の素晴らしいものはありません。まさに最高峰のレンズです。神レンズというやつです。

[Nikon] AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED
[Nikon] AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED

いったい何がそんなにいいのか?と言うところですが、DxOMarkスコアというレンズの性能を表す指標の数値が他メーカーのレンズと比べても最高値であるという点です。
レンズを評価するときの情報は製造元が提供するものと外部が提供するものがあります。製造元以外が提供するレンズの情報として、DxOMarkが提供する情報をよく利用しています。
DxOMarkの最大の特徴である数値化されたレンズの総評はDxOMark Scoreという部分に示されます。DxOMarkスコアという指標では解像力、周辺光量、色収差と最高の評価を得ています。

つまり、歪みが少ない。解像力が高い。明るい。と住宅写真を撮るうえで欠かせない要素が最高の性能で設計されているレンズと言えます。

レンズ性能が低いとどうなるのか?

タテヨコの線がゆがむ。
この歪みはphotoshopでも完全には補正できません。建築写真では致命的です。

解像感のないモヤっとした写真になる。
色のりも悪くなるので、素材感を正確に表現できなくなります。

明るいというのは、明るい写真が撮れるという意味ではなくて、ファインダーの見え方が明るいということなのです。
光学ファインダーの見え方が暗いので、暗い室内ではピントが合わせにくい、構図も合わせにくいことがあります。

このような理由で、私にとってAF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G EDとD810は、今のところ、住宅写真を撮る時のベストな組み合わせとなっています。

そして35mmの単焦点レンズです。35mmという画角は建築写真では標準と言っても良いでしょう。35mmレンズだけを使って撮影している建築写真家もいます。

私がよく使うのは、SIGMA 35mm F1.4 DG HSMというレンズ。このレンズも歪みが少なく、明るくて解像力が高い。キレとクリア感が最高のレンズです。
ボケも美しく、文句のつけようがない描写力があります。少し寄った写真、ディテールを切り取った写真、素材感を写したいとき、住宅での生活を想像させるような表現などに使います。

[SIGMA] 35mm F1.4 DG HSM
[SIGMA] 35mm F1.4 DG HSM

住宅写真では超広角ズームがオススメ

住宅写真では14-24mm超広角ズームと35mmでほぼ対応できると思います。その他はロケーションや表現によって使いわけることになります。

もうちょっと手頃なレンズはないですか?とよく聞かれます。
あるにはあるのですが、現在のカメラの性能と、住宅写真で6帖程度の部屋を撮影するとなると18mmくらいの画角が必要になるので、次にあげるレンズのスペックと同等程度のものがいいと思います。

[ニコン] AF-S NIKKOR 16-35mm f/4G ED VR
[シグマ] 12-24mm F4 DG HSM Art
[ニコン] AF-S DX Zoom-Nikkor 12-24mm f/4G IF-ED(18-36mm)
ニコンのDXフォーマットは35mm換算で18-36mmの画角になり、なんとか使えるかな
という感じです。APS-C用のレンズを選ぶ場合は10mm〜というものであれば、35mm換算で15mmになるので、

トイレや浴室のような狭い空間でも撮影できるようになります。

カメラ本体よりもレンズに予算をかける

もちろん35mmでも24mmでも住宅写真は撮れますし、そう言った表現に挑戦するのはいいと思いますが、構図にも制限が出てきますし、自由にストレス無く撮影をしたい場合は超広角ズームレンズがオススメです。

建築を広角レンズで撮影する場合は性能が高いものが良いです。安価なレンズで建築を撮影する場合、特に住宅の室内では被写体が近いので歪みが大きくなります。
後からPhotoshopで歪み補正をするのは、意外と大変な作業なのです。

デジタルカメラの性能は常に改良されているので買い換えていくことになります。
カメラ性能が上がっても高性能なレンズであれば対応できるので、カメラ本体よりもレンズ性能の方へ予算をかけたほうが写真のレベルは上がりますし、長期的に見てもお金のかからないプランです。
とは言っても、安価なレンズから切り替えて、性能の高い高価なレンズで撮影した写真を見たときの感動は試してみないと味わえないものなので、結局いろいろ揃えてしまいますね。

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